片頭痛

片頭痛とは、典型的には脈に合わせてズキンズキンと拍動性のある痛みが頭の片側や両側、後頭部など部分的に激しく発作的に起きる
頭痛を指します。日本人の約800～900万人が片頭痛に悩まされているというデータもあり、片頭痛に苦しむ患者さんは非常に多いとい
われています。 頭痛が生じる前に、目の前がチカチカする、吐き気がするなどの前兆が現れることがありますが、多くの場合はこうし
た前兆がないまま頭痛が始まります。なかには、日常生活に支障が出るほどの頭痛が発生し、生活の質が落ちてしまうケースも有ま
す。特に20代～40代の女性に多くみられます。生理前から生理中にかけて痛みに悩まされるケースが多いため、女性ホルモンの変動が
関係していると考えられています。




原因

片頭痛の病態は必ずしもすべてが明らかになっているわけではなく、さまざまな原因が考えられています。たとえば、何らかの理由で
脳の血管が急激に拡張することで起こると考えられています。ストレスなどにより三叉神経（顔の感覚を脳に伝える神経)が刺激され、
刺激で発症する炎症物質がさらに血管を拡張して「片頭痛」を発症します。 心身のストレスから解放されたときに急に血管が拡張する
こともあり、仕事のない週末に片頭痛が起こることがあります。また、気圧の変化、人混みや騒音などの騒がしい環境下に長くいるこ
と、寝過ぎ、寝不足、女性ホルモンの変動、空腹、疲労、強い光の刺激、喫煙なども片頭痛の原因です。



症状

片頭痛が起こっているときは、音や光に敏感になっていることが多いため、少しの刺激でも吐き気を誘発してしまいます。普段は気にならない程度のにおいですら気持ち悪くなってしまうこともあります。頭痛は数時間程度のこともあれば、3日くらい続くこともあり、頻度や時間には個人差があり、多い人は一週間に1～2回と周期的に頭痛を繰り返します。




片頭痛チェック

同じ頭痛でも「緊張型頭痛」と「片頭痛」では対処法が違います。あなたの頭痛が片頭痛かどうか、チェックしてみましょう。

☐　月に数回繰り返し、数時間～3日くらい頭痛が続く。

☐　ひどくなると「ズキンズキン」と脈打つように痛む。

☐　動くと頭痛がひどくなるので、できれば動きたくない。

☐　頭痛時に吐き気がしたり、光や音に敏感になる。

☐　両親や兄弟姉妹に片頭痛の人がいる。

上記にひとつでも当てはまる人は、片頭痛の可能性があります。




予防法

１ 頭痛日と環境をチェック
たとえば人混みや睡眠不足など、どのような環境が重なったときに片頭痛が起きるかを記録しておくことで、原因となる環境を特定し、該当する時期にそうした環境を避けるようにしましょう。


２ 規則正しく睡眠をとる
寝不足、寝過ぎ、疲労、空腹など体のストレスは片頭痛の引き金になるので避けましょう。特に週末の寝だめや二度寝は、空腹と寝過ぎが重なって片頭痛を重くするので要注意です。


３ イタリアンより和食を選ぶ
血管を拡張・収縮させる物質を含む食品は避けましょう。血管を拡張・修復させるポリフェノールやチラミンは、オリーブオイル、チーズ、赤ワイン、ハム、サラミなどイタリア料理に多く含まれ、日本食には少ない傾向にあります。その他チョコレートや柑橘類も血流を促すので頭痛を誘発することがあります。


４ 乗り物に乗る時は位置に注意
乗り物は特有のにおいや、振動、気圧の変化で脳を刺激するほか高速で流れる車窓の風景や日差しなども頭痛の引き金になります。座席の位置や車内環境を改善すれば予防につながります。高速バスならエンジンの振動が伝わる後部座席や、タイヤの上の座席は避けましょう。新幹線は進行方向に向かって右の窓側は、新幹線がすれ違う時に急激な気圧の変化を受けやすいため、通路側に座るといいです。


5 冷やすのは〇暖めるのは×
冷たいタオルなどを痛む場所にあてると、血管が収縮して痛みの軽減に役立ちます。


6 静かな暗い場所で休む
頭痛の最中に体を動かすと痛みが増し、光や騒音でも痛みはさらに増してしまいます。出来るだけ静かな暗い場所で横になりましょう。


7 カフェインを適量
コーヒー、紅茶、日本茶に含まれるカフェインは血管を収縮する作用があり、痛みの早期に飲むと痛みが軽減。ただ、連日の過剰摂取は逆に頭痛を誘発するので注意しましょう。




この様な症状でも、自律神経を整える事によって症状が軽減してきます。
無理をせず、いつでもご相談ください。